
テキストマイニングと自然言語処理の基本とは?
みなさんはテキストマイニングや自然言語処理(NLP)という言葉を聞いたことがありますか?どちらもコンピューターが言葉を理解・分析するための技術ですが、実は少し役割が違います。
まず、テキストマイニングとは、大量の文章データの中から有用な情報を探し出す技術のことです。例えば、商品レビューやアンケート結果などから、どんな意見や傾向が多いかを見つけるのに使われます。
一方で、自然言語処理は、人が普段使う言葉(自然言語)をコンピューターに理解させたり、生成したりする技術のこと。翻訳機能や音声アシスタント、チャットボットなど、言葉を使う様々なサービスで使われています。
つまり、テキストマイニングは自然言語処理を使ってデータから意味のある情報を取り出す応用技術と考えることができます。
テキストマイニングが「目標」とすれば、自然言語処理はそのための「手段」と言うイメージですね。
テキストマイニングと自然言語処理の具体的な違いと特徴
具体的には、どんな違いがあるのでしょうか?表で比較してみましょう。
ポイント | テキストマイニング | 自然言語処理(NLP) |
---|---|---|
目的 | 大量の文章からパターンや傾向、意味を抽出すること | 人間の言葉をコンピューターに理解させ、処理すること |
技術内容 | テキストの分類、感情分析、情報抽出など | 形態素解析、構文解析、翻訳、音声認識など |
利用例 | レビュー分析、マーケティング分析、顧客の声の集約 | 自動翻訳、チャットボット、音声アシスタント |
関係性 | 自然言語処理技術を活用している | 基盤技術として様々な応用に使われている |
このようにテキストマイニングは、自然言語処理の技術でテキストデータを解析し、役立つ情報を見つけ出すことに焦点をあてた技術であることがわかります。
自然言語処理は、そのための「言葉を理解する技術全般」を指し、多くの分野で応用されています。逆に、テキストマイニングは解析の結果をビジネスや研究で活かすための手法に特化していると言えます。
身近な例で理解しよう!テキストマイニングと自然言語処理の使い方
もっとイメージしやすくするために、日常生活で例を考えてみましょう。
例えば、あなたがある商品の口コミを大量に読んで、どんなところが良いか悪いかを知りたいと思ったとします。
ここでテキストマイニングを使うと、口コミの文章をすべて見る代わりに、良い評価が多いポイントや、よく言及される不満点を自動で抽出してもらえます。
でも、テキストがただの文字列のままでは意味がわかりません。そこで、自然言語処理の力を借りて、文章を単語に分けたり、文の構造を分析して意味を理解します。
このように、自然言語処理が言葉を理解するための技術で、テキストマイニングはそれを使って情報を引き出す応用技術として実際に使われているのです。
また、チャットボットで質問するとき、自然言語処理が質問の意味を理解し、適切に答えを返す役割を果たしています。テキストマイニングはこの中で、大量の会話データから改善点やユーザーの傾向を分析する時に活用されます。
自然言語処理でよく使われる「形態素解析」という言葉を聞いたことがありますか?これは日本語の文章を「一つ一つの意味を持つ単語」に分ける技術です。例えば、「私は学校に行きます」という文を「私」「は」「学校」「に」「行きます」と分解します。この分解作業がないと、文章の意味を上手に理解することが難しく、テキストマイニングの分析も正確にできません。まるでパズルのピースを揃えるようなもので、言葉の意味を分かりやすく整理してくれるとても大切なステップなんですよ。
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