
インフルエンザ予防接種とヒブワクチンは何が違うの?
みなさんは「インフルエンザ予防接種」と「ヒブワクチン」が違うものだと知っていますか?どちらも体を病気から守るために受ける注射(ワクチン)ですが、その目的や効く病気がまったく違います。
インフルエンザ予防接種は、毎年冬になると流行するインフルエンザウイルスから体を守るためのワクチンです。一方、ヒブワクチンは、特に小さな子どもたちがかかりやすいヒブ菌(Haemophilus influenzae type b)が引き起こす病気を防ぐためのワクチンです。
このように、名前は似ていますが対象となる感染症や予防の目的が違うので区別して理解することが大切です。
インフルエンザ予防接種とは?
インフルエンザは毎年冬に流行する、咳や熱、体のだるさなどの症状を起こすウイルス感染症です。
インフルエンザ予防接種は、体の中にインフルエンザウイルスの一部を入れて免疫を作り、病気にかかりにくくしたり重症化を防いだりします。
インフルエンザウイルスは毎年少しずつ変わるため、ワクチンも毎年変わり、毎年接種することが望ましいです。
効果的なのは感染のピークが始まる前、10月~11月頃に受けること。また、インフルエンザは大人も子どもも感染しやすく、特に高齢者や小さな子どもは重症化しやすいため予防接種が推奨されています。
ヒブワクチンとはどんなもの?
ヒブワクチンは、Haemophilus influenzae type b(略してヒブ菌)という細菌が引き起こす感染症を防ぐために使われます。
ヒブ菌は特に子どもに多く、肺炎や髄膜炎(ずいまくえん。脳のまわりの膜の炎症)を起こしてしまうことがあります。命にかかわることもある怖い感染症です。
このヒブワクチンは生後2か月ごろから定期接種として受けられ、多くの国で子どもの健康を守るために導入されています。
対象は主に小さな子どもであり、大人には通常接種しません。これはヒブ菌が子どもに特に危険だからです。
インフルエンザ予防接種とヒブの違いを表で比較
ポイント | インフルエンザ予防接種 | ヒブワクチン |
---|---|---|
対象となる病気 | インフルエンザ(ウイルス感染症) | ヒブ菌感染症(細菌感染症) |
主な受ける人 | 全年齢(特に高齢者・子ども) | 主に乳幼児(生後2ヶ月~5歳未満) |
予防できる病気 | 風邪に似た症状のインフルエンザ | 肺炎や重症の髄膜炎など重い細菌感染症 |
接種時期 | 毎年秋から冬にかけて | 生後2か月から数回の接種が必要 |
感染原因 | ウイルス | 細菌 |
まとめ
インフルエンザ予防接種とヒブワクチンは名前が似ていますが、実は対象とする病気や子どもの接種時期が大きく違います。
インフルエンザ予防接種は毎年の季節性ウイルスを防ぐもので、ヒブワクチンは乳幼児の重い細菌感染症から守るものです。
混乱しやすいですが、それぞれの目的と特徴をしっかり理解して適切に接種しましょう。
ヒブ菌は名前に“インフルエンザ”が入っていますが、実はウイルスではなく“細菌”なんです。これはよく誤解されやすいポイントです。インフルエンザウイルスと違い、ヒブ菌は抗生物質で治療できます。しかし、小さな子どもたちにはとても危険なため、ワクチンで予防することが特に重要なんですよ。だから、インフルエンザ予防接種とヒブワクチンは同じ「予防接種」ですが、守るべき相手が全く違うんです。
次の記事: 産後パパ育休と育児休業給付金の違いとは?わかりやすく解説! »