
内部通算と損益通算、どちらも税金の計算で大切な言葉です
税金の話をすると、よく出てくるのが「内部通算」と「損益通算」という言葉です。
これらは似ているようで違う部分も多く、それぞれがどんな意味を持つのか理解しておくことは、税金を正しく計算し節税につなげるためにとても大切です。
今回は内部通算と損益通算の違いについて、わかりやすく丁寧に解説します。
中学生でもわかるように説明しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
まずは「内部通算」とは何かを理解しよう
内部通算とは、同じ種類の所得の中で利益と損失を相殺(そうさい)することを言います。
たとえば、株式取引で利益が出た口座と損失が出た口座があったとします。
これらが同じ種類の所得、つまり株式の売買による所得なら、利益から損失を引いて、通算した差額で課税されます。
この仕組みが「内部通算」です。
同じ所得区分の中でしか通算できませんので、株の損失と不動産の損失は内部通算できません。
内部通算での具体例
例えば、株Aで10万円の利益があり、株Bで3万円の損失があった場合、
内部通算をすると10万円-3万円=7万円の利益とみなして課税されます。
このように同じジャンルの損益をまとめて考えることが内部通算というわけです。
次に「損益通算」とは何かを知ろう
損益通算は異なる種類の所得間で利益と損失を相殺することを指します。
例えば、給与所得と不動産所得、または先ほどの株式の損失と事業所得の利益とを相殺できることがあります。
法律で認められた一定の範囲内で異なる所得間の損益を通算できるのが損益通算です。
これにより、ある所得で損失があっても他の所得の利益から差し引くことができるため、払う税金が減ることがあります。
損益通算の使い方の注意点
損益通算できるのは法律で定められた所得の範囲だけです。
たとえば、給与所得と不動産所得が損益通算できることがありますが、給与所得と一時所得はできません。
自分の所得の種類を正確に理解しておくことが重要です。
内部通算と損益通算の違いを表でまとめました
ポイント | 内部通算 | 損益通算 |
---|---|---|
対象 | 同じ種類の所得内 | 異なる種類の所得間で法的に認められた範囲 |
例 | 複数の株式取引口座の損益 | 株式損失と不動産利益の通算など |
目的 | 同種所得間の損失・利益の相殺 | 全体の課税所得を減らすための損益調整 |
制限の有無 | なし(同種所得に限る) | 法律による制限あり |
まとめ
水面下でよく似た役割を果たしながら、
「内部通算」は同じ所得種類の損益を相殺し、
「損益通算」は法律で認められた異なる所得間の損益を通算します。
これらを理解することで、より正確に税金を計算したり、節税方法を考えられるようになります。
税金の計算に悩んだら、この内部通算と損益通算の違いを思い出し、専門家に相談するのもおすすめです。
ぜひ今回の解説を参考にしてみてください。
損益通算って、なんだか難しそうに聞こえますが、実は税金の中でとっても大事な仕組みなんです。例えば、株で損してしまっても、別の不動産の儲けと相殺(そうさい)できれば、全体として払う税金を減らせるかも!これは税法がちゃんと認めているからできることなんですよ。普段はあまり気にしないかもしれませんが、実は損益通算があるからこそ、損しても安心できる面もあるんですね。