
エモテットとトロイの木馬とは何か?
まずは、エモテットとトロイの木馬について説明します。
エモテットは、悪質なコンピュータウイルスの一種で、主にメールの添付ファイルやリンクを通じて感染します。
一方、トロイの木馬は、正当なソフトウェアのように見せかけてパソコンに侵入し、悪意のある動作を行うマルウェアの総称です。
エモテットはトロイの木馬の一種ですが、トロイの木馬は様々な種類があります。
つまり、エモテットはトロイの木馬の中でも特に有名で被害が多いタイプのマルウェアです。
このように、両者は関係しつつも範囲や特徴が異なります。
エモテットの特徴と被害内容
エモテットは、2014年頃に最初に発見され、その後数年で非常に進化しました。
主にメールを使って感染を広げるため、絶えず新しい手口が現れています。
特徴としては以下の点が挙げられます。
- スパムメールの添付ファイルやリンクから感染
- 感染後はパソコン内の情報を盗み出す
- 他のマルウェアをダウンロードして感染範囲が広がる
- 感染者のメールアドレス帳を使って更に拡散する
このため、多くのビジネスメールや個人のやりとりに悪影響を及ぼします。
感染すると重要なデータが盗まれたり、社内ネットワークが危険にさらされたりします。
トロイの木馬の種類と仕組み
トロイの木馬は、その名前の由来通り、戦争の時代の木馬のように見せかけて中に敵を隠すといった手口を取ります。
パソコン上では、普通のアプリやファイルに偽装し感染します。
トロイの木馬にはいくつかの種類があります。
- バックドア型:外部からパソコンを遠隔操作できるようにする
- 情報窃取型:パスワードや個人情報などを盗む
- 破壊型:システムを壊したりデータを消したりする
仕組みとしては、ユーザーがファイルを開くことで内部にある悪意あるプログラムが実行されるため、知らずに感染してしまうことが多いです。
対策としてはウイルス対策ソフトの導入や、不審なメールの添付ファイルを絶対に開かないことが重要です。
エモテットとトロイの木馬の違いのまとめ
項目 | エモテット | トロイの木馬 |
---|---|---|
分類 | トロイの木馬の一種のマルウェア | 正体を隠すマルウェアの総称 |
主な感染方法 | メールの添付ファイルやリンク | 偽装したアプリやファイルを開く |
目的 | 情報の窃取や他マルウェアの拡散 | 情報窃取、遠隔操作、破壊など多様 |
特徴 | 感染拡大に特化し、多段階攻撃を行う | 様々な目的に対応する種類が存在 |
このように、エモテットはトロイの木馬の一例であり、特に広く被害を与えている悪質な種類です。
トロイの木馬全般を理解することで、エモテットへの対策にも繋がります。
エモテットの拡散方法のひとつに『感染者のメールアドレス帳からメールを送る』というものがあります。これはまるで自分の友達からメールが来たかのように見えるため、とても巧妙です。
この仕組みを知ると、たとえ知っている人からのメールでも注意深く開く必要があることがわかります。
自分や友達のパソコンがエモテットに感染していないか、日頃から気をつけることが大切ですね。
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