
基本手当と失業手当は同じ?その違いとは
失業したときに支給されるお金として「基本手当」と「失業手当」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
しかし、この二つは実はほぼ同じ意味で使われていることが多い
簡単に言えば、「基本手当」は正式な名称で、「失業手当」は一般的な呼び方です。
失業状態にある人に対して、生活の安定を図るために支給される給付金のことを、法律や制度上は「基本手当」と言います。
一方で、日常的な会話やメディアでは分かりやすさから「失業手当」と呼ばれることが多いのです。
つまり、「基本手当」と「失業手当」は内容は同じであり、「失業手当」は言葉のイメージとして使われている名称だと覚えておきましょう。
混乱しやすいポイントですが、制度上は同じ給付金のことを指しています。
基本手当(失業手当)の支給条件と金額の仕組み
では、基本手当(失業手当)がどのような条件で支給され、いくらもらえるのかを見ていきましょう。
まず支給条件ですが、主に以下のようになっています。
- ハローワークに求職の申し込みをしていること
- 雇用保険に一定期間加入していること(原則12ヶ月以上)
- 働く意思があるにも関わらず仕事が見つからない状態であること
また、基本手当の金額は、退職前の給料(賃金日額)と年齢により決まります。
基本的な計算は、「賃金日額×一定の給付率」というように行い、その「給付率」は若い人の方が高めに設定されています。
例えば20代なら給付率が高いので給付額も多くなる傾向があります。
支給期間も年齢や加入期間によって異なり、最短90日から長い場合は最大で330日支給されることもあります。
まとめると、ただの失業状態であれば自動的に給付がもらえるわけでなく、きちんと求職活動を行い、雇用保険の加入履歴が条件となります。
これらの条件を満たして初めて基本手当(失業手当)がもらえ、金額や期間は個人の状況で変わるのです。
基本手当と関連制度の違いを理解しよう
失業給付に関連して紛らわしい制度がいくつかあるので、簡単に説明します。
まずは「特定受給資格者」と「特定理由離職者」という言葉。これは会社都合で失業した場合に認定され、支給期間が通常より長くなることが特徴です。
また、「失業手当」という言葉は、特に「基本手当」以外に「高年齢求職者給付金」や「就職促進給付」と混同されることもありますが、それぞれ別の制度で違う目的や支給条件があります。
以下の表に主な制度の違いをまとめました。
給付金名 | 正式名称 | 支給対象 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
基本手当 | 基本手当 | 失業状態の雇用保険加入者 | 主に再就職までの生活安定を支援 |
失業手当 | 一般名称 | 基本手当の俗称 | 日常的な呼び方 |
高年齢求職者給付金 | 高年齢求職者給付金 | 60歳以上の求職者 | 高年齢者専用で支給額や期間が異なる |
就職促進給付 | 就職促進給付金 | 再就職しやすい人向け | 早期就職を促すための一時金 |
これらの制度を正しく理解することで、「失業手当」という言葉が含む幅広い意味に混乱せずに済みます。
つまり、基本手当は法律上の正式名称であり、失業手当はそのわかりやすい呼び名。ただし関連制度によって性質や目的が異なる給付も存在します。
今回の話で注目したいのは「基本手当」が正式名称で、「失業手当」は日常的に使われる呼び方、つまり言葉の違いだけで中身は同じだという点です。実は多くの人がこの違いを知らず、メディアでもごっちゃにされがち。でも、失業するときにちゃんと理解しておくことで制度を正しく使えるようになります。言葉の由来や使い分けが分かると、話題のときに自信を持って説明できますよね!
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