
債務超過とは何か?
まずは債務超過について説明します。債務超過とは、会社の負債(借金や支払い義務のあるお金)が、資産(持っているお金や物の価値)を上回ってしまっている状態のことです。
例えば、あなたが持っている貯金が10万円、しかし借金が15万円あったとすると、貯金では借金を返しきれない状態ですよね。会社もそれと同じで、資産より負債が多い状態を債務超過と言います。
会社の財産は資産から負債を引いたものが基本的な価値ですが、それがマイナスになると、会社は経済的に厳しい状況と判断されます。
債務超過になってしまうと、新たな資金調達が難しくなったり、倒産のリスクが高まったりすることがあります。
具体的には決算書の貸借対照表で、資産合計より負債合計が多い時に債務超過が発生しています。
資本欠損とは何か?
では資本欠損とはどういう意味か見ていきましょう。資本欠損は、会社の資本金や利益剰余金など、本来会社が持っている正味の財産(純資産)がマイナスになっている状態です。
会社の純資産は「自己資本」とも言い、株主から出資されたお金や、会社がこれまでに稼いだ利益の蓄積です。これがマイナスになると、資本欠損という状態になります。
債務超過と似ていますが、資本欠損は【純資産の部】がマイナスなのに対し、債務超過は資産-負債がマイナスの状態です。
つまり資本欠損は債務超過を引き起こす原因の一つであると考えられます。
会社の財務が悪くなり、利益が出ず赤字が続くと、利益剰余金が減り、資本欠損の状態になります。そうすると会社の信用も下がり、経営に深刻な影響が出ます。
債務超過と資本欠損の違いをわかりやすく比較
ここまでの内容を簡単な表でまとめてみます。
項目 | 債務超過 | 資本欠損 |
---|---|---|
意味 | 負債が資産を上回っている状態 | 純資産(自己資本)がマイナスの状態 |
財務指標 | 資産-負債 < 0 | 株主資本(資本金+利益剰余金) < 0 |
原因 | 借金が多すぎる、資産の価値低下 | 赤字の積み重ねや資本金の減少 |
会社への影響 | 資金繰り悪化、倒産リスク増加 | 経営の健全性低下、株主への影響大 |
簡単に言うと、資本欠損は会社の元手や利益がマイナスになること、債務超過は会社の借金が資産より多くなること。
どちらも会社の経営状態が良くないことを示す重要な指標ですので、違いと意味を理解しておきましょう。
「資本欠損」という言葉、日常生活ではあまり聞きませんよね。でも会社にとってはすごく大事な話なんです。資本欠損が起こると、会社の資金の元になる出資や利益の蓄えがマイナスになるので、株主も困るし新しい投資も呼びにくくなります。特に赤字が続くと、この状態になりやすいので、企業は日々利益をしっかり出すことが重要なんですよ。中学生のみんなも、家計で例えると貯金がどんどん減って借金が増えるような感じだと思ってくださいね!
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