
給与所得と退職所得、何が違うの?
みなさん、給与所得と退職所得という言葉を聞いたことがありますか?
給与所得とは、会社などで働いてもらう毎月の給料やボーナスのことを指します。一方で退職所得は、会社を辞めるときに支払われる退職金のことです。
どちらもお給料のようにお金がもらえるものですが、税金の計算方法や控除の仕組みが大きく違います。
ここでは、給与所得と退職所得の違いや、それぞれの特徴について、中学生でもわかりやすく解説していきます。
給与所得の特徴と税金の仕組み
給与所得とは、簡単に言うと「働いた対価として会社からもらうお給料」のことです。
毎月の給料や年に一度のボーナスなどがこれにあたります。給与所得は、所得税や住民税の対象となりますが、一定の控除を受けることができます。これを「給与所得控除」と言います。
給与所得控除は、働く人の経費のようなもので、収入に応じて決められています。給与所得控除を差し引いた残りの所得に対して税金がかかるため、実際にかかる税金は収入全体より少なくなります。
また、給与所得には毎月少しずつ所得税が天引きされる「源泉徴収」という仕組みがあります。これは会社があなたの代わりに税金を国に納めてくれている制度です。
退職所得の特徴と税金の仕組み
退職所得は、会社を辞めるときに一度だけもらう退職金のことを指します。
退職所得の税金計算は、給与所得とはちがって特別なルールがあります。たとえば「退職所得控除」という控除額があり、この控除は勤務年数によって決まっています。
また、退職所得は「他の所得と分けて計算」されるので、給与所得のように毎月少しずつ税金が引かれるわけではありません。退職所得には他の収入に比べて税金面でかなり優遇された仕組みがあるのです。
これにより、退職金を受け取ったときの税負担が軽くなりやすいという特徴があります。
給与所得と退職所得の違いをまとめた表
項目 | 給与所得 | 退職所得 |
---|---|---|
対象となる収入 | 毎月の給料やボーナス | 退職金(一度きりの支払い) |
控除の種類 | 給与所得控除 | 退職所得控除 |
控除額の基準 | 収入に応じて一定額 | 勤務年数に応じて計算 |
所得税の計算方法 | 他の所得と合算して計算 | 他の所得と分けて計算 |
税金の支払い時期 | 毎月の源泉徴収で少しずつ | 退職時にまとめて |
税負担の特徴 | 控除ありも累進課税の対象 | 比較的軽減されている |
まとめ:給与所得と退職所得のポイント
給与所得と退職所得はどちらも働いて得られるお金ですが、その性質や税金の仕組みが大きく違います。
給与所得は、毎月の給料やボーナスに対する所得で、給与所得控除があり、毎月少しずつ税金が源泉徴収されます。
退職所得は、退職金に対する所得で、退職所得控除があり、税金計算も他の所得と別にされて、税負担が軽くなる特徴があります。
この違いを理解しておくことで、自分のお給料や退職金についての税金の仕組みをしっかり把握できます。
将来の生活設計にも役立つので、ぜひ覚えておきましょう!
退職所得のなかでも、実は『退職所得控除』がとてもポイントなんです。これは、勤続年数に応じて控除額が変わる仕組みで、長く働けば働くほど控除額が増えて税金が安くなります。例えば20年以上勤めた場合、かなり大きな控除が受けられるので、退職金を受け取ったときの税負担がかなり軽くなりますよね。この控除は、働いた年数が長い人へ国が配慮している特別な仕組みなんです。中学生の皆さんも、将来もしお仕事を長く続けたら、退職金の税金が優遇されるかもしれませんよ!