
関節炎と骨髄炎の基礎知識
関節炎と骨髄炎は、どちらも体の中の骨や関節に関わる病気ですが、それぞれ異なる場所や原因、症状を持っています。
関節炎は、関節の部分に炎症が起きる病気で、関節の痛みや腫れ、動きにくさなどが特徴です。
一方、骨髄炎は骨の中にある骨髄で炎症が起きる感染症で、細菌などの感染が主な原因です。
このように、関節炎と骨髄炎は似ているようで違う病気なので、それぞれの特徴を理解することが大切です。
関節炎と骨髄炎の主な違い
では、具体的に関節炎と骨髄炎はどのように異なるのでしょうか。
下の表で簡単に比べてみましょう。
項目 | 関節炎 | 骨髄炎 |
---|---|---|
病気の場所 | 関節(骨と骨のつなぎ目) | 骨の内部(骨髄) |
主な原因 | 免疫異常、加齢、怪我、感染など | 細菌感染(多くはブドウ球菌) |
症状 | 関節の痛み、腫れ、動きに制限 | 激しい骨の痛み、発熱、腫れ |
診断方法 | レントゲン、MRI、血液検査、関節液検査 | 血液検査、骨の画像診断(MRI、CT)、骨髄生検 |
治療法 | 薬物療法(抗炎症薬、免疫抑制剤)、リハビリ | 抗生物質の投与、可能なら手術 |
このように、関節炎は関節の炎症、骨髄炎は骨の感染症という点が大きな違いです。
特に骨髄炎は感染によって骨の中まで炎症が広がってしまうため、早期の治療が重要です。
関節炎の原因と症状
関節炎にはいくつかの種類があります。例えば、関節リウマチや変形性関節症が代表的です。
関節リウマチは体の免疫が自分の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患で、関節が赤く腫れたり、朝起きた時にこわばりを感じたりします。
変形性関節症は加齢や怪我などで関節の軟骨がすり減り、痛みや運動制限が生じます。
共通する症状は、「関節の痛み」「腫れ」「可動域の制限」で、症状が進むと日常生活にも支障をきたすことがあります。
骨髄炎の原因と特徴的な症状
骨髄炎は主に細菌感染が原因となり、特にブドウ球菌が多いです。
怪我や手術の傷口から細菌が入り込んだり、血液を通じて体の他の部分から感染が広がったりして発症します。
症状としては、激しい骨の痛みやその周囲の腫れ、発熱など全身の炎症反応が現れます。
骨の中に感染が起きるため、放置すると骨が壊れたり、慢性化するリスクもあります。そのため、早めの診断と治療が必要です。
まとめ
関節炎と骨髄炎は、どちらも体の骨や関節に関係する病気ですが、
- 関節炎:関節の部分の炎症で、免疫の異常や変形などが原因。
- 骨髄炎:骨の内部の感染症で、主に細菌が原因。
症状や治療法も異なりますので、痛みや腫れが続く場合は早めに病院で診てもらうことが大切です。
適切な診断と治療で病状の悪化を防ぎ、健康な生活を維持しましょう。
関節炎は「関節の炎症」と聞くと、単なる関節の痛みと思いがちですが、実は種類によって原因や性質が大きく変わります。例えば、自分の免疫が関節を攻撃する関節リウマチは、放っておくと関節が変形してしまう怖い病気です。リウマチになると朝のこわばりが強いのが特徴で、なぜそうなるかというと、夜間に免疫の動きが活発になり炎症が強まるからです。こうした細かな症状の違いを知っておくと、病気の早期発見やセルフケアにも役立ちますよ。
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