
全部事項証明書とは?戸籍の附票とは?
まず、全部事項証明書と戸籍の附票はどちらも日本で使われる公的な書類ですが、役割や内容が大きく違います。
全部事項証明書は、登記簿謄本とも言われ、不動産や会社の情報が書かれている書類のことです。たとえば土地の所有者やその土地に関する権利などが詳しく載っています。
一方、戸籍の附票は人の住民登録に関連した書類で、ある人の住所の変遷が記録されています。つまり、戸籍に付属する住民票のような書類で、引っ越し履歴がわかります。
このように、全部事項証明書は主に物件や法人関係の証明で、戸籍の附票は個人の住所情報に関わる書類だと考えてください。
全部事項証明書の詳しい内容と使いみち
全部事項証明書は不動産登記簿の内容を示す法的な証明書です。土地や建物などの不動産が誰の所有か、どんな権利が設定されているかを示すために使います。
たとえば家や土地を買うときに問題がないかチェックするための重要な書類です。所有者の名前、住所、地番(住所の土地番号のようなもの)、面積、抵当権などの権利関係が記載されています。
また、会社の場合は会社の登録情報、役員の記録など、法人に関する全部事項証明書(登記簿謄本)が発行されます。
行政や司法の手続きだけでなく、不動産売買や法的なやりとりで使われることが多いです。
戸籍の附票の詳しい内容と使いみち
戸籍の附票は「戸籍に附属する住民票の履歴簿」といえます。戸籍には生まれたことや親子関係、婚姻状況が記載されていますが、附票はその戸籍の人の住所の変遷が記録されています。
これによっていつどこに住んでいたかがわかります。つまり、市町村の役所で引っ越した記録や転入・転出の情報がまとめられています。
戸籍の附票は、例えば結婚や相続などで住所履歴を証明するときに使います。また住民票と比べて、過去の住民登録の移動をさかのぼって調べられる点が特徴です。
住民票が現在の住所を証明するのに対し、戸籍の附票はその履歴を示しています。
全部事項証明書と戸籍の附票の違いを表で比較
ポイント | 全部事項証明書 | 戸籍の附票 |
---|---|---|
対象 | 不動産や法人の登記情報 | 個人の住所履歴 |
内容 | 所有者、権利関係、法人登記の詳細 | 住所の移動記録(引っ越し履歴) |
用途 | 不動産取引、法人登記の証明 | 住所履歴の証明、婚姻・相続手続き |
発行場所 | 法務局 | 市区町村役場 |
発行対象 | 土地・建物・会社など | 戸籍に登録された市区町村の住所 |
まとめ:どちらの書類が必要かチェックしよう!
「全部事項証明書」と「戸籍の附票」は、名前だけでは似ているように感じますが、まったく別の目的で使われる書類です。
不動産や法人の情報を知りたいときは全部事項証明書、
個人の住所の移り変わりを証明したいときは戸籍の附票を利用しましょう。
必要な場面を理解して、役所や法務局で正しい書類を申請するとスムーズに手続きが進みます。
これで違いがわかりやすくなり、困ったときに役立ててみてください!
戸籍の附票の面白いところは、単なる住所票ではなくて過去にどこに住んでいたかの歴史が全部わかるという点です。普通の住民票は今の住所だけを書きますが、附票は昔の引っ越しの履歴も行政がしっかり管理しています。
たとえば、遠く離れた地で生まれ育って結婚して引っ越した人の全住所履歴がわかるので、家系調査や相続手続きでとても重要になります。
「あの住所に住んでいた記録がないと困る!」といった場面で利用されるので、戸籍の附票は意外と注目される存在なんですよ。
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