
契印と捨印の基本的な違いについて
契印(けいいん)と捨印(すていん)は、書類に押印するときによく使われる言葉ですが、その目的や使い方は大きく異なります。契印は、主に複数枚にわたる契約書や重要書類のページが一組であることを示すために、ページのまたがる部分に押します。これは書類の改ざん防止やなりすまし防止を目的としています。
一方、捨印は、書類に小さな訂正があった場合に、その訂正を後で有効にするために押しておく印鑑です。後から内容を少し修正する場合に、本人の同意を省略できる役割があります。捨印を押しておくことで、書類の修正がスムーズになる反面、悪用されやすい面もあるため注意が必要です。
このように、契印はページの一体性を証明し、捨印は書類の内容の軽微な修正を許可するために使うものと覚えておきましょう。
契印の具体的な押印方法と役割
契印は、複数枚にわたる契約書や重要書類で、ページまたぎの部分に押印します。例えば、隣接するページの重なった角に半分ずつ印鑑を押すことで、複数ページが一体の書類であることを証明しています。
この押印方法は、不正にページを差し替えたり抜き取ったりする行為を防ぐためです。もし契印がされていなければ、ページごとに差し替えが可能になり、契約の信頼性が損なわれてしまいます。
契印に使う印鑑は、契約書に押す印鑑(会社印や実印など)と同じものを使います。また、契印はページごとに見やすく押すことが大切です。複数枚の契約書でトラブルを避けるための非常に重要な役割を持っています。
捨印の使い方と注意点
捨印は、主に契約書や申し込み書に訂正印として使われます。契約内容に軽微な修正がある場合、捨印が押されていれば、本人の確認を省略して修正できる便利な方法です。
たとえば、名前の漢字の間違いや数字の誤りなど、小さなミスを後から訂正する際に用いられます。捨印を押すことで、契約のスムーズな流れを助ける役割を持っています。
ただし、捨印は印鑑の悪用を招く恐れもあるため、信頼できる相手にのみ押すことが大切です。また、捨印はページのはじめや目立つ場所に押すことで、悪用されづらくする工夫もあります。
したがって、捨印は契約書のやりとりを円滑にする便利なものですが、その使い方には慎重を期しましょう。
契印と捨印の違いをまとめた表
項目 | 契印 | 捨印 |
---|---|---|
目的 | 複数ページの書類の一体化の証明 | 書類の軽微な修正を後で認めるため |
押印場所 | 複数ページをまたぐ部分(ページの端など) | 主に署名欄の近くや目立つ部分 |
使う印鑑 | 実印や会社印など正式なもの | 認印や正式な印鑑 |
役割 | 改ざん防止、差し替え防止 | 訂正の承認、省略のための同意 |
注意点 | しっかり読んだうえで押す | 悪用防止のため慎重に扱う |
まとめ
契印と捨印はどちらも書類の押印に関係していますが、全く違う役割を持っています。契印はページが同じ書類であることを証明して、改ざんを防ぐのに役立ちます。捨印は、内容に軽い間違いがあった時に、後から修正することを認める印鑑です。
どちらも正しく理解して使わないと、トラブルの原因になることもあります。契約書や重要書類にサインや押印をする時は、どんな役割の印鑑なのかしっかり確認して押すことが重要です。
この違いを知っておくと、日常生活やビジネスでの書類の取り扱いがスムーズになりますし、不安も少なくなります。
ぜひこの記事を参考に、契印と捨印の違いを深く理解してくださいね。
契印って、一見ただのページをまたいで押す印鑑だと思いがちですが、その役割はかなり重要です。実は、契印が押されていないと、誰かがページを抜き取って書類を改ざんしても気づかないことがあるんです。だから、契約書などではページをまたいで半分ずつ印鑑を押す契印が必須なんですよ。知らずに契印を怠ると、後で大きなトラブルにつながることもあるので注意が必要です。
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