
愛の手帳と障害者手帳、それぞれの基本とは?
日本で障害のある人が利用する支援やサービスを受ける時に大切になるのが〖愛の手帳〗と〖障害者手帳〗です。
一見似ている名前ですが、実は制度の特徴や使い方が違います。
まず、愛の手帳は主に療育手帳の一種で、知的障害がある人を対象にした手帳です。
これに対して、障害者手帳は身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳などを合わせた総称で、様々な障害に応じた手帳を指します。
つまり愛の手帳は障害者手帳のなかの一つの種類と言えます。
しかし、自分がどの手帳を持つことになるかは障害の種類や程度によって決まるため、違いを理解することが大切です。
愛の手帳とは何か?対象と役割について解説
愛の手帳は、正式には「愛の手帳(療育手帳)」と呼ばれ、
知的障害のある人のために発行される手帳です。
主に知的障害のある子どもや成人が対象で、その障害の程度により障害程度区分が分けられています。
この手帳を持つことで、福祉サービスを受けやすくなる、公共施設や交通機関で割引を受けられるなどのメリットがあります。
また、療育手帳を使うことで、適切な教育や訓練を受けやすい環境を整えやすくなります。
愛の手帳は障害者手帳の中でも特に知的障害を対象とした支援の証明書といえます。
障害者手帳とは?種類と特典、申請方法
障害者手帳とは障害者総合支援法に基づき発行される公的な手帳です。
主な種類は以下の3つです。
- 身体障害者手帳:視覚や聴覚、肢体などの身体障害者が対象
- 精神障害者保健福祉手帳:精神疾患や知的障害のある人が対象
- 療育手帳(愛の手帳):知的障害者向け(主に児童)
障害の種類や程度に応じて手帳を申請し、受け取ることができます。
障害者手帳を持つことで税金の減免や公共交通機関の割引、福祉サービスの利用が可能となります。
申請手続きは市区町村の福祉窓口で行い、医師の診断書が必要になります。
障害者手帳は幅広い障害をカバーし、日常生活の支援を受けるための重要な手段です。
愛の手帳と障害者手帳の違いを比較してみよう
おさらいとして、愛の手帳と他の障害者手帳の違いについて表でまとめました。
ポイント | 愛の手帳(療育手帳) | 障害者手帳(身体・精神障害者手帳など) |
---|---|---|
対象 | 主に知的障害者 | 身体障害者や精神障害者など幅広い障害 |
発行根拠 | 都道府県や市町村による療育手帳制度 | 障害者総合支援法などによる身体・精神障害者手帳制度 |
使える特典 | 福祉サービスの利用、公共施設割引など | 税金控除、医療費助成、交通機関割引など幅広い支援 |
申請場所 | 都道府県・市町村福祉窓口 | 自治体福祉窓口 |
このように愛の手帳は障害者手帳全体の中の特定の種類として位置づけられています。
そのため、ご自身や家族の障害の特徴に合わせて申請手続きを進めることが重要です。
まとめ:手帳を正しく理解して利用しよう
愛の手帳と障害者手帳の違いを理解することで、障害がある人がどんな手帳を持ち、どんなサポートを受けられるかがわかります。
特に愛の手帳は知的障害者向けの療育手帳として存在しており、障害者手帳全体の中の一部分です。
両者の特徴やメリットを把握し、申請方法や使い方を理解することで、障害を持つ方の生活や学びやすさを支援できます。
手帳の違いを正しく知って、自分にぴったりの福祉サービスを利用しましょう!
「愛の手帳」は知的障害のある人が持つ療育手帳の一種ですが、実は都道府県によって呼び方や制度の細かい違いがあります。
例えば、同じ知的障害者向けの手帳でも「療育手帳」と「愛の手帳」として呼ばれることもあり、自治体ごとに支援やサービス内容が微妙に異なっているんです。
そのため、住んでいる地域の福祉窓口で相談することが何よりも大切です。
障害について正しく理解し、それに合った支援が受けられるように工夫されているこの制度は、日本の福祉の特徴の一つといえますね。