
耐火シートと防火シートって何?基本の違いを知ろう
耐火シートと防火シートは、どちらも火に関係する安全用品ですが、それぞれ目的や性能が異なります。
耐火シートはその名の通り高い温度に耐えることができるシートで、直接火や熱から物を守るために使われます。例えば建築現場で火花が飛ぶ作業の際に使われたり、火災の延焼を防ぐための遮熱目的で使われます。
一方、防火シートは火を「防ぐ」つまり火の広がりを抑えることを目的にしているシートで、燃えにくい素材からできていて火の延焼を遅らせたり止めたりする役割があります。主に防火壁や防火区画作りに使われます。
このように耐火シートは「熱に耐える」、防火シートは「火の拡大を防ぐ」という点で違いがあります。
耐火シートと防火シートの主な特徴と用途の違い
次にそれぞれのシートがどんな特徴を持っているのか見ていきましょう。
耐火シートの特徴
・高温にも溶けたり燃えたりしにくい
・断熱性が高く熱を遮る
・厚みや重さがあることが多い
耐火シートの用途
・溶接工事や火花が散る作業の防護
・火災時の熱から貴重品や設備を守る
・火災訓練での安全用具
防火シートの特徴
・燃えにくい素材で作られている
・火の延焼を防ぎやすい
・軽量で取り扱いやすいこともある
防火シートの用途
・建物の防火区画の仕切りとして設置
・消防法などに基づく防火対策
・イベント会場の火災安全対策
以下の表は両者の違いをまとめたものです。ポイント 耐火シート 防火シート 目的 熱に耐えること 火の拡大を防ぐこと 主な素材 耐熱繊維、ケブラーなど 不燃性繊維や難燃加工を施した素材 用途 溶接作業、防火対策 防火区画、火災防止の仕切り 性能 高温耐性が高い 燃えにくく火の進行を止める 重さ やや重め 軽量なものも多い
どちらを選ぶべき?使用場面に合わせたシートの選び方
耐火シートと防火シートを選ぶときは、自分が使いたい用途をはっきりさせることが大切です。
もし、火花や高熱に直接さらされるような作業がある場合は耐火シートを選びましょう。たとえば溶接作業や溶断など、作業中の火花から周囲を守りたいときに最適です。
一方、防火シートは家や建物の火災対策として、火が燃え広がるのを防止したいときにぴったりです。壁や天井の間に設置したり、イベント会場の一時的な防火対策に使えます。
まとめると、
- 耐火シート:高温に直接耐えたいとき用
- 防火シート:火の広がりを防ぎたいとき用
この区別を意識して選ぶと、より安全で効果的な対策ができるでしょう。
耐火シートという言葉は聞いたことがあっても、その素材がどんなものかまでは知らない人も多いでしょう。実は耐火シートにはケブラーやガラス繊維などの特殊な耐熱繊維が使われています。これらは熱に強いため、火花が散る溶接作業などでも燃えにくくスタッフの安全を守っています。昔は厚手の布を焼き耐えさせて使っていましたが、現代の耐火シートは軽くて強い素材でとても扱いやすくなっているんですよ。
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